10月23日のマーケット

昨日、2012年10月23日(火曜日)の経済ニュース・指標をまとめてみました。
主にブルームバーグ日本経済新聞社のWebサイトから引用しています。


ニュース

[その1]

豊田織、米カスケードを1株65ドルで買収−総額約600億円 - Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCAXAA6TTDTG01.html

豊田自動織機フォークリフト用アタッチメントの製造販売で世界最大手の米カスケードの全株を公開買い付け(TOB)する。1株当たり65ドルで、総額約600億円。新興国を中心にフォークリフト市場拡大や物流ニーズ多様化が見込まれる中、産業車両事業での一層の成長を目指す。発表資料には買収の詳細情報とグローバル展開・事業領域拡大の狙いが記されている。

ニュースリリース「米国Cascade Corporation買収について」
http://www.toyota-shokki.co.jp/news/2012/121022cascade/



[その2]

金融取引税の先行導入を推進へ、10カ国が賛同−欧州委員長 - Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCCR0E6S972D01.html

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は23日、いわゆる協力強化手続きの下での金融取引税導入を提言すると表明した。協議の開始にはEU加盟27カ国による特定多数決方式での承認が必要。これまでに先行導入を要請している国は10ヶ国。なお、取引税の詳細は参加国間で交渉する。

バローゾ委員長は「税導入によって、加盟国が現在の困難な状況下で必要とする数十億ユーロの歳入がもたらされる」と述べた。

President Barroso said: "I am delighted to see that 10 member states have indicated their willingness to participate in a common FTT along the lines of the Commission's original proposal. This tax can raise billions of euros of much-needed revenue for member states in these difficult times. This is about fairness: we need to ensure the costs of the crisis are shared by the financial sector instead of shouldered by ordinary citizens."

引用元:「Commission proposes green light for enhanced cooperation on financial transactions tax」
http://europa.eu/rapid/press-release_IP-12-1138_en.htm


用語メモ

円高金融ファシリティ」

外国為替資金特別会計のドル資金を活用して日本企業による海外企業とのM&A(企業の合併・買収)を支援する10兆円規模の低利融資枠。民間資金の外貨転換(円投)の促進による為替相場の安定化が狙い。円資金を使って海外の株式を購入することで事実上の円高是正につながる。

具体的には、国際協力銀行JBIC)が外為特会のドル資金を原資に、民間金融機関を経た「ツーステップローン」や直接融資で支援する内容で、現時点の実績は43件(うち実施済み29件)、計2.5兆円。うちJBICを通じた融資は1.3兆円(9月末時点)に上っている。

政府が円高対策の一環として昨年8月に立ち上げ、当初はことし8月末までの時限措置としていたが、8月7日に来年3月末まで延長された。なお、大久保勉財務副大臣は22日のブルームバーグ・ニュースのインタビューで再延長の可能性を示唆している。同文脈上で指摘されたポイントは以下の通り。

①同特会が保有する日本の外貨準備は世界第2位・財務省の外貨資産は100兆円超で、これを活用すべき
②ドル資金の大量供給者の出現→金融危機が起こった際のドルの流動性確保ができる(リスク対処)
③日本企業によるクロスボーダーのM&Aが着実に伸びており、大型化している(円による株式購入=円高是正効果)
④日銀による外債購入に対しては「手の内が見えると効果薄」「非不胎化措置を併用する必要あり」と否定的

via Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCAUTE6JTSF301.html
「大久保財務副大臣M&A支援ドル融資の期限延長の可能性も(訂正)」


経済指標

via Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCC3Q76S972801.html
「今日の国内市況(10月23日):株式、債券、為替市場」

日経平均株価 9014円25銭 前日比+3円54銭(0.04%)
TOPIX 749.37 前日比-4.35ポイント(0.6%)
円/ドル 79円71銭-80円01銭 ※79.82で前日比-0.120(0.150%)
円/ユーロ 103円28銭-104円59銭 ※103.53で前日比-0.880(0.843%)
10年物債券 利回り0.78% 前日比±0bp(0.00%)

※為替レートは24日02:47時点で前日同時間、Bloombergマーケット速報より。



[日経平均株価]

東京株式市場で日経平均株価は7日続伸。円相場の下落を受けて輸出関連株に買い戻しが入ったものの、円相場が下げ渋ると売りが優勢となる場面も。4〜9月期の決算内容を見極めたいとの気分が強い。

via 日本経済新聞 http://s.nikkei.com/QE5CuV
日経平均大引け、7日続伸 円相場の下落が支え、1カ月ぶり高値」



[TOPIX]

東京株式相場はTOPIXが続落。円安基調を受け、ゴム製品など輸出関連株の一角が下支えしたものの、電力・金融・資源関連株が安い。23日の日経新聞朝刊が関西電力について「2013年3月期は61年ぶりに年間無配になる」と報じたことから電力各社に売りが波及した。

23日は日本株は為替に連動する形で上昇して始まり、TOPIXは午前後半、日経平均株価は午後からマイナスに推移した。欧州の経済低迷や日中関係の影響に加えて、国内の政局不安もあり、各社業績の下方修正に対する警戒が強い。

via Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCBGNL1A1I4H01.html
「TOPIXが続落、無配観測の関西電など電力、金融安い−円安支え」



[円ドル][円ユーロ]

朝方に一時1ドル=80円01銭と、7月6日以来の水準まで円安が進行。その後、国内輸出企業を中心としたドル売り需要の観測もあり、正午過ぎには79円80銭まで値を戻す。

対ユーロでも一時1ユーロ=104円59銭と5月4日以来の安値を付けた。
(via 上記[経済指標]引用元)

円売り圧力の要因は

1:国内景気の不透明感を背景に日本銀行の追加緩和期待が根強く残っていること
2:日本企業による海外企業の買収案件に絡む需給観測が生じやすいこと

前者については、30日の金融政策決定会合で、政府が日銀に対して国債などの資産買い入れ基金を20兆円増額する追加の緩和策を求めていると産経新聞が報道。

後者については、ソフトバンクによる米企業買収、22日:豊田自動織機による米カスケード全株の公開買い付け(TOB)発表、同日:大久保勉財務副大臣が「円高金融ファシリティ」を来年3月末までの期限をさらに再延長する可能性を示唆。

via Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCBIM96K50Y901.html
「円が対ドル約3カ月ぶり安値圏、緩和期待や日本企業のM&Aの動きで」



[10年物債券]

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の325回債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp)高い0.79%で開始し、午前10時前から0.785%で推移。午後に入ると同横ばいの0.78%で取引されている。

なお、債券先物相場は反落。前日の米国債相場の下落や為替市場での円安進行などを背景に売りが先行した。午後に入り、国内株価が朝高後に上げ幅を縮めると買いが優勢となり、下げ幅を縮小する展開となった。

via Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCBH6Y6JIJVT01.html
「債券先物反落、米債安や円安進行で売り先行−株価伸び悩みで下げ縮小」



[まとめ]

→国内外の停滞感・不透明感で「様子見」。
→①日銀の追加緩和 と ②日本企業による海外企業買収 への期待から円安基調。
→輸出関連株は上昇&為替に連動してやや失速。他は全体的に不安・マイナス。
→日本国債より外貨に集中=国債売り=国債が安くなる=利回りが増加。失速して元に。


感想

書き終えるまで3時間くらい費やしました。ほとんどが引用ですが、情報を形としてまとめるのは以外と骨が折れます。内容をきちんと理解する必要があるので、曖昧さを残さずに勉強できたと思います。何とか継続していきたいです。

ではでは。