11月29日のマーケット

11月29日(木)の経済指標をまとめました。
完全にニュースまとめは放棄しております、ええ。

要点

衆院選での自民/維新の表明→日銀への緩和期待/圧力。
・米共和党の態度から「財政の壁」に対する懸念が後退。
EUではギリシャ支援合意→当面の危機は回避。

・これらが同時に → 市場はリスク選好+円売り → 円安&外貨高。
・円安+米国株上昇 → 日本株に買い → 株高。
・日銀の国債買入期待+来月に国債大量償還 → 債券買い → 価格上昇&利回り低下。


国内株価

日本株は反発、米財政協議期待と円安−輸出や素材中心 - Bloomberg
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ME7Z9X1A1I4H01.html

・東京株式相場は反発。
・TOPIXの終値は前日比8.05ポイント(1%)高の779.44。
日経平均株価は92円53銭(1%)高の9400円88銭。

・要因1:米国の財政協議に対する悲観の後退。28日の米国では、ベイナー下院議長(共和党)が「財政の崖」を比較的早く回避できることを楽観していると述べた。オバマ大統領は均衡の取れたアプローチに賛同する共和党議員が増えているとし、両党合意は可能と語った。今晩の米国株を占う米S&P500種指数先物は上昇。

・要因2:為替のトレンドが反転したかもしれないことが運用者の心理を楽にし、日本株への期待値を上げている。為替が一気に円高方向に振れていないことは株式市場にとって安心感がある。

・要因3:衆院選後の次期政権による円安・デフレ脱却政策への期待。自民党日本維新の会などからの金融政策に対する政治圧力への期待感も継続。先物主導で上げ幅を拡大させた。日本維新の会は29日、政府と日銀の間で物価安定目標に関するアコード(政策協定)を締結することや日銀法改正の公約を発表。

・輸送用機器や機械など輸出関連、鉄鋼など素材関連株中心に内外需とも上げた。
東証1部33業種のうち、保険を除く32業種が高い。

東証1部の売買高は概算で18億1413万株、売買代金は同9991億円。
・売買代金の1兆円割れは、国会で党首討論のあった14日以来。
・値上がり銘柄数は1140、値下がりは417。

当面の株価動向は為替次第。円安一服なら日経平均の上値は9500円が限度とする一方、さらに円安が進めば、1万円へ向けた動きになると予想する声も。


外国為替

ドル・円は82円前半、米財政協議の進展期待−日銀緩和圧力 - Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ME81E16K50ZL01.html


円は、主要16通貨のうち14通貨に対して前日終値比で下落。
円売りが若干優勢だった。

[ドル・円]

・午前に一時82円22銭を付けた。
・正午に82円01銭まで円が値を戻す場面もあった。
・午後3時26分現在は82円13銭付近で推移している。

・要因1:米国の「財政の崖」回避に向けた協議の進展期待。共和党のベイナー氏が歩み寄りの姿勢をみせたことで、米株が上がり、リスク選好のムードが継続。ただ、依然として二転三転しているということがリスク要因。ダウ工業株30種平均の上値が1万3000ドルで抑えられていることが市場の不安心理を反映。

オバマ大統領は28日、企業経営者や中間層の納税者らをホワイトハウスに招き、財政の崖の回避に向け議会に圧力を加えるよう訴えるとともに、「クリスマス前」の合意を望むと述べた。マーケットも財政協議の行方が年内にはまとまる可能性が高いとみている。

・要因2:日本本銀行に対する政治的な緩和圧力。安倍総裁は29日午前、都内のホテルで講演し、政府と日本銀行が2%のインフレ目標を設定した場合はそれに到達するまで無制限に緩和し、超えた場合は引き締めに入るとの認識を示した。


[ユーロ・円]

・一時1ユーロ=106円51銭まで円安が進行。
・同時刻現在は106円35銭付近で取引されている。

・ドイツのショイブレ財務相が議員らに宛てた書簡で、ギリシャが合意の条件を全て履行する場合は、ユーロ圏各国政府が欧州連合(EU)の構造基金を通して追加資金を提供する可能性や、救済融資金利を一段と引き下げる可能性があると説明。

ギリシャ自体への支援合意は取り付けたものの、ギリシャ国債の買い戻しに伴って損失が発生するのではないかなどといった疑念が入っている。さらに、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)面では、米国と比較すると欧州の方が劣後するであろうということは明白。


日本国債

債券続伸、長期金利は9年ぶり低水準を更新−5年債は4カ月ぶり水準 - Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ME6PJJ6JTSEH01.html


債券相場は続伸。市場では安倍総裁による強烈な追加緩和要請で、日銀は買い入れ資産基金の増額とは違うことをやらなければいけない状況に置かれているとの見方が出ている。選択肢として国債買い入れ年限を現行の3年から5年に伸ばすことを挙げ、こうした観測もあって長期債は買われている。

安倍総裁発言の影響で様子見していた投資家が10年債にも買いを入れている。売る理由がない中で資金が余っている上、来月には国債大量償還も控えて買わないといけない。ただ、来週に10年債入札を控え、ここから買い進むのも勇気が必要。入札も表面利率(クーポン)が0.8%で維持された方は投資家も買いやすい。

[長期]

・現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物。
・325回債利回りは前日比横ばいの0.715%で開始。
・午前9時40分すぎに0.5ベーシスポイント(bp)低い0.71%。
・前日に付けた2003年6月27日以来の水準を下回り、9年ぶり低水準を更新。
・その後も同水準で取引された。

・5年物の106回債利回りは1bp低い0.17%と8月3日、4カ月ぶり以来の低水準。
・需給環境の良さを背景に投資家から買いが入っているとの見方が出ている。

[超長期]

・20年物140回債利回りは0.5bp高い1.67%。
・30年物の37回債利回りは0.5bp高い1.93%で推移した。

[先物]

・東京先物市場で中心限月の12月物は前日比横ばいの144円79銭で始まった。
・直後に2銭安の144円77銭を付けたが、その後に買いが優勢となる。
・10時40分ごろには8銭高の144円87銭に上昇。
・中心限月の日中取引ベースで03年6月13日以来の高値を付けた。
・午後は144円80銭台前半でもみ合い、結局は4銭高の144円83銭で引けた。


今日のひとこと

・マーケットだけなら15-20分で終わることが判明。
・1-2ヶ月ほど某ベンチャーキャピタルに入り浸ることになりました。
・忙しいので更新をサボるかもです。いずれにせよ30分以上費やす余裕はない。