12月05日のマーケット

12月05日(水)の経済指標をまとめました。
日銀副総裁パワーで市場は好調のようです。

要点

日本銀行西村清彦副総裁が経済/物価見通しに言及→緩和期待→円安。
欧州連合(EU)財務相会合で、監督機関の成立に積極姿勢→ユーロ高。
中国共産党による経済評価+投資制限規則の撤廃+高い成長率予測→上海指数上昇。

・円安+中国経済好転→機械(輸出関連株)や繊維(素材関連株)を中心に上昇。
・不動産や非鉄金属:連日の上昇が目立った→持ち高整理で下落傾向。

・10年債入札は順調+19-20日に日銀金融政策決定会合→債券を売るに売れない状況。
・明日の30年債入札+選挙結果を様子見→超長期債は買いづらい。
・債券買い圧力+超長期債は回避→先物市場と現物長期に買い=価格上昇=利回り低下。


株式

日経平均反発、小売堅調−円安と中国株高受け機械持ち直す
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEJ3EW1A1I4H01.html

東京株式相場は、日経平均株価が反発。
日経平均株価終値は前日比36円38銭(0.4%)高の9468円84銭。
TOPIX は0.11ポイント(0.01%)安の781.86。


要因1:

月次売り上げ統計が堅調だったファーストリテイリングなど小売株が高い。東証1部33業種では小売、石油・石炭製品、繊維、金属製品、精密、証券・商品先物取引、機械、鉱業、情報・通信、医薬品など17業種が上昇。

要因2:

円安方向への動き。日本銀行西村清彦副総裁は5日午前、「経済・物価見通しの実現性とリスクの問題に対処する」「新たに創設される貸出支援基金が20兆円以上の規模になる」と言及。一段の金融緩和への期待を高めた。

要因3:

午後になると、経済好転期待などで中国株が急伸したことも好感され、機械など輸出関連の一角、繊維製品など素材関連株の一部も持ち直した。4日の会議での中国共産党によるマクロ経済の評価、保険会社から銀行への投資制限規則の撤廃、来年の経済成長率を8.2%と現状より高い水準で予測したことが上海総合指数を引き上げた。

要因4:

米国の財政協議に不透明感が漂う中、直近の上げが目立っていた不動産や非鉄金属などは終日軟調に推移し、相場全般の重しとなった。TOPIXが前日まで4日続伸していた間の業種別上昇率上位には不動産、非鉄などが並んでおり、目先の持ち高を整理する動きも一部で見られた。


為替

円全面安、対ユーロで4月来安値−日銀の緩和継続観測根強い
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEJ5HB6JTSFQ01.html

東京外国為替市場では、円が主要16通貨に対して全面安となった。日本銀行西村清彦副総裁の発言をきっかけに、あらためて金融緩和の継続観測が強まる格好となり、円売りが進んだ。

午後の記者会見では、足元の景気は依然として「下押しの方向に向いている」と述べ、金融政策面での対応について、9月と10月に行った金融緩和で十分なのかどうか、「きちんと検討しながら、考えていく」と述べた。日銀は19、20日金融政策決定会合を開く。


[EUR/JPY]

ユーロ・円相場は朝方に1ユーロ=107円14銭を付けた後、円がじりじりと水準を切り下げ、西村副総裁の発言内容が伝わり始めた午前11時すぎから円売りが活発化。午後の取引で一時107円96銭と、4月20日以来の水準まで円安が進んだ。午後3時40分現在は107円85銭前後。

欧州の債務問題をめぐっては、当局が解決に向けて積極的に対応しているとの見方を背景に過度の懸念が緩和していることから、ユーロ買いも優勢。欧州連合(EU)財務相会合は4日、域内共通の銀行監督機関の設立を目指して設定した年末の期限を守るため、来週あらためて会合を持つことで同意した。

監督機関が成立すれば、救済基金から域内銀行への直接資本注入が可能になるため、欧州危機の打開に向けて一歩前進する。ユーロにとって悪材料が少しずつ減っていく状況にある。


[USD/JPY]

午前の取引で1ドル=81円80銭まで円高に振れていたドル・円相場は一時82円34銭と、2営業日ぶりの円安値を付け、同時刻現在は82円27銭付近での推移となっている。

米国では、景気動向を見極める上で注目度の高い雇用統計の発表を週末に控えており、来週にはFOMCも予定されている。失業率が米連邦準備制度理事会FRB)の満足する水準ではないことは間違いないため、年末で期限切れになるオペレーション・ツイスト(ツイストオペ)の代わりになる措置が出るのかどうかが最大のポイントになる。


債券

債券上昇、先物は9年半ぶり145円台乗せ−10年入札で需要の強さ確認
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEHY7J6JTSF501.html

債券相場は上昇。先物は9年半ぶりに一時145円台に乗せた。前日実施の10年債入札が順調な結果となり、0.7%台前半で手を出しづらかった向きがあきらめて買いを入れている。19、20日の日銀金融政策決定会合を見据えて、債券ショート(売り建て)を作りづらい状況が続く。


[先物]

東京先物市場で中心限月の12月物は前日比4銭高の144円91銭で取引開始。直後に144円88銭に伸び悩んだが、その後に買いが増えると144円90銭台後半まで上昇。午後2時半前後から再び水準を切り上げ、一時は14銭高の145円01銭。過去最高値の145円09銭を記録した2003年6月10日以来の水準を付けた。結局は12銭高の144円99銭で引けた。


[長期]

現物債市場で長期金利の指標となる10年物国債の326回債利回りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.72%で始まり、その後は徐々に水準を切り下げ、午後に入ると0.71%まで低下した。5年物の106回債利回りは0.5bp低い0.165%。選挙が終わるまで超長期債を買いづらい分だけ、10年債が買われやすい面もある。


[超長期]

20年物の140回債利回りは0.5bp低い1.68%。30年物の37回債利回りは0.5bp高い1.955%で始まったものの、その後は0.5bp低い1.945%に下げている。あすの30年債入札を控えて買いづらい状況。入札について、生保はデュレーション(期間)を伸ばしていく必要があり需要はあると言える。


今日のつぶやき

ディズニー音楽はヤバい。特にアラジン、ムーラン、ライオンキング。
いかにも世界の中心で愛を叫んでるっぽいところが素敵です。