12月12日のマーケット

2012年12月12日(水)のニュース、経済指標をまとめました。
今日〜週末に掛けて、米国のFOMC、日本の衆院選が注目されています。

概要

・欧米の経済統計堅調→ユーロ安
・米国FOMCの様子見(追加緩和期待)→膠着(方向性としてはドル売り:円安鈍化)
・午後:北朝鮮によるロケット発射→円売り=円安
⇒1ユーロ=107円66銭、1ドル=82円75銭

・円安→輸出関連株が高い(電機や自動車、精密機器など)
・選挙後の脱デフレ政策期待→不動産株も上昇。
・相場が堅調→証券株も買い。
⇒TOPIX:791.29、日経平均株価:9581円46銭。

・日銀による追加金融緩和の期待+あす実施の5年債入札が順調と予測
国債は買い=価格上昇=利回り低下。
⇒長期債:0.695%。


株式

日本株反発、欧米統計や円安推移で輸出買い−不動産や証券も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEW1CE1A74E901.html

東京株式相場は反発。
TOPIX の終値は前日比5.22ポイント(0.7%)高の791.29。
日経平均株価 は同56円14銭(0.6%)高の9581円46銭。

日経平均は6月を底値とした戻り相場の高値を更新し、4月19日以来の水準。ただ日中ベースで見ると、始値がきょうの高値となる「寄り付き天井」で、上値の重さもうかがえた。


要因1:

欧米の経済統計堅調、対ユーロを中心とした円安推移を好感。電機や自動車、精密機器など輸出関連株が高い。ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が11日に発表した12月の期待指数は6.9と、7カ月ぶりにプラス転換。

要因2:

選挙後の脱デフレ政策への根強い期待で不動産株も上げた。相場堅調を受けて証券株も買われた。衆院解散発表後の上昇相場はそろそろ高値を付けるタイミングに来ており、きょうがピークの可能性もある。裁定買い残は積み上がり、需給のほぐれを解消する局面に入るとの予測も。

※その他の材料について

株価指数は朝方の買い一巡後に伸び悩み。内閣府がきょうの取引開始前に発表した10月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」は前月比2.6%増の7044億円と3カ月ぶりに増加したが、市場予測は下回った。

また、米国の金融政策を決める12日の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を待とうと、ドル・円相場がこう着している点も上値の抑制要因。為替を需給面で見ると、シカゴマーカンタイル取引所の非商業部門の円ショートポジションは、直近で2007年7月以来の高水準まで積み上がっており、円安基調鈍化の可能性が高まっている。

一方、午後9時49分ごろに北朝鮮から人工衛星と称するミサイルが南方向に発射されたことを日本政府が確認、発表したが、日本株の反応は限定的だった。政府によると、ミサイルは沖縄県上空を通過。発射物は分離し、フィリピン東部海上などに落下したとみられるという。


為替

ドル・円は82円半ば、FOMC見極め−北朝鮮ロケット反応薄
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEW3RJ6JTSEJ01.html

東京外国為替市場では、ドルが対ユーロで前日の海外市場で付けた6日以来の安値付近で推移した。海外時間に米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えて、量的緩和の拡大期待を背景にドルは上値の重い展開が続いた。

午後4時15分現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3007ドル前後。前日の海外市場では、独景況感指数の大幅改善などを手掛かりに6日以来の水準となる1.3015ドルまでユーロ高・ドル安が進んでいた。

一方円は主要通貨に対してじり安で推移。堅調な株価を背景にリスク選好に伴う円売りがやや優勢だった。午前には北朝鮮によるロケット発射を受け、一時的に円売りが強まる場面もあった。ユーロ・円相場は1ユーロ=107円前半からじりじりと値を切り上げ、午後には107円66銭を付けた。  


ドル・円相場は1ドル=82円半ば付近でもみ合っていたが、午前10時前に北朝鮮のロケット発射が伝わると、82円63銭まで円売りが進行。その後すぐに報道前の水準に戻したが、午後には再び円売りが優勢となり、一時82円75銭まで値を切り上げた。

米連邦準備制度理事会FRB)は12日のFOMCで、ツイストオペの終了に伴い、米国長期債を新たに毎月450億ドル(約3兆7000億円)相当の購入を決めると予想されている。実際にそうなれば、一方でFRBのバランスシートは4兆ドル近くに膨らむ。

予想通りなら、市場への影響は限定的になると見られる。ただ、声明やバーナンキ米連邦準備制度理事会FRB)議長の発言で、予想外に緩和姿勢が強いことが示唆されて株にとってポジティブに働けば、株高・ドル安に繋がる。

また、バランスシートの拡大は中央銀行に対する懸念も含めてドル安につながり、金融市場、金利への効果も含めてドル安政策と為替市場は捉える可能性がある。方向としてはドル売りか。


債券

債券は反発、追加緩和観測や需給良好で−あすの5年入札順調の見方も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MEUT2Q6JTSE901.html

債券相場は反発。朝方は売りが先行したが、日本銀行による追加金融緩和の観測が根強く、需給環境の良さもあって、午後に買いが優勢となった。あす実施の5年債入札が順調な結果となるとの見方も支援材料となっている。

今月は国債の償還もあるので、手当て買いも含めて10年債利回りの0.70%付近は買いがしっかりしている。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)は長期国債の購入継続が見込まれており、予想範囲内でもポジティブ材料。債券市場は需給の要因が大きい状態で、北朝鮮のロケット発射にほとんど反応しなかった。<先物>

東京先物市場で中心限月の2013年3月物は前日比3銭安の144円62銭で取引を開始し、午前9時ごろに5銭安の144円60銭まで下落。北朝鮮による長距離ロケット発射の影響は限定的だった。午後に入ると反発に転じ、1時すぎに5銭高の144円70銭まで上昇。その後は上げ幅を縮める場面もあったが、結局は同水準で高値引けした。<長期>

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の326回債利回りは横ばいの0.70%で始まり、同水準で推移。3時すぎに0.5ベーシスポイント(bp)低い0.695%に下げた。

財務省はあす13日に5年利付国債(12月発行)の入札を実施する。前回入札された5年物の106回債利回りは0.16%で取引されており、表面利率(クーポン)は8カ月連続で0.2%となる見込み。発行額は前回債と同額の2兆5000億円程度。金融機関の金余りと日銀による追加緩和期待があり、入札は順調と予想される。<超長期>

超長期債では、20年物の140回債利回りが横ばいの1.66%で始まり、直後に0.5bp低い1.655%を付けたが、10時30分ごろには0.5bp高い1.665%と6日以来の水準に上昇した。1時前からは再び横ばいの1.66%。30年物の37回債利回りは横ばいの1.895%で推移した。


今日のつぶやき

友人や後輩の相談に乗る個人コンサルティング的なことをやっているのですが、また1つ案件が大成功に終わり、2012年は今のところ全勝→割といま調子乗っています、ええ。