12月26日のマーケット

2012年12月26日(水)の経済指標をまとめました。
円安・株高で絶好調です。

概要

安倍新政権が発足。
→金融緩和の期待:円が全面安、輸出関連株を中心に上昇。
→個人融資条件緩和の期待:金融株が上昇。
→インフラ政策:鉄鋼株など上昇。
→株価全体の底上げ期待:出遅れた形で海運株など上昇。

国債増発への懸念
→債券売り=価格下落=利回り上昇。
→特に超長期からより短い期間へのシフトが顕著。


株式

日本株続伸スタート、新政権期待で金融や不動産高い
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MFM0946K50XS01.html

東京株式相場は続伸し、日経平均株価が9カ月ぶりの高値を回復した。
日経平均株価は前日比150.24円(1.5%)高の1万230円36銭と3月27日以来の高値更新。
TOPIXは9.70ポイント(1.2%)高の847.71で引けた。
両指数とも午後終盤にかけ先物主導で値を切り上げ、日経平均は高値引けとなった。 <要因>

組閣の日を迎え、新政権によるデフレ脱却に向けた政策推進への期待が一段と高まり、相場を引き続き押し上げた。自民党安倍晋三総裁はきょう開幕した特別国会で第96代首相に指名され、公明党との連立による新内閣を発足させる。当面は補正予算と来年度予算の編成やデフレ脱却のための日本銀行による金融緩和の実現など経済対策に取り組む。 <内訳>

証券やその他金融、不動産株などが連日高となった。
個人融資の総量規制を緩める政策が採られるとの期待から買いを集めた。

機械など輸出関連株が上昇。
安倍政権の下、日銀への金融緩和圧力が高まるとの観測を背景に、円安が加速。
輸出関連銘柄に対する為替採算の改善期待が高まっている。

海運株は東証1部33業種で上昇率トップだった。
出遅れ業種の位置付けでショートカバーが入った影響が大きい。
投資家の間で日本株への買い安心感が高まる中、相場全体の底上げを見込んでの行動。

ほか鉄鋼株なども上げが目立った。
安倍新政権が重視する金融緩和やインフラ関連の銘柄に買いが入っている。
さらに投資余力が改善した個人投資家ボラティリティの高い低位株にも関心を示す。


為替

円全面安、安倍新政権への政策期待-対ドル昨年4月来の85円台
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MFLZSP6TTDSE01.html

東京外国為替市場では円が全面安。
安倍新政権の誕生で大胆な金融政策が実現するとの期待を背景に円売りが優勢となった。


ドル・円相場は84円後半で東京市場を迎えると、午前8時すぎから円売りに弾みが付き、同9時前には節目となる85円ちょうどを突破。一時85円36銭と昨年4月8日以来の水準まで円安が進んだ。その後、85円10銭付近まで値を戻す場面もあったが、円の上値は重く、日本株が上げ幅を拡大する中、午後には再び円売りが強まる展開となった。

米国では27日に財政協議が再開される予定で、財政の崖問題が意識されることにより、高値圏を維持している米株が崩れるようだと、リスク回避の円買い、ドル買いになる可能性もあるので、注意が必要と指摘されている。


ユーロ・円は一時、1ユーロ=112円57銭を付け、1週間前に付けた昨年8月8日以来の円安値を更新。ドル・円だけでなく、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も節目となる水準を迎えており、円安トレンドがさらに加速するような状況にあると説明。<新政権の影響>

安倍氏は25日午後の記者会見で、組閣の基本方針について「経済においても外交においても教育においても東北の復興状況においても危機的な状況だ。この危機を突破できる内閣を作っていきたい」と強調。その上で、「デフレから脱却し、円高を是正させ、経済を成長させていく。強い経済を取り戻す内閣にしていきたい」と決意を示した。

安倍内閣が発足し、何らかの緩和プレッシャーを与えるようなコメントが出てくるようだと円売り材料として敏感に反応しやすい地合いだ。

短期的:
 海外市場がクリスマスの休場で、市場の流動性が低下。
 通常以上に値動きが増幅される可能性がある。

中期的:
 1月には補正予算の話や日銀のインフレターゲットの話もある。
 夏の参院選に向けて自民党は景気をピックアップさせるような手当てを出すだろう。
 期待感があるうちは円安気味の相場が続くか。<11月の日銀会合>

日本銀行はこの日、11月19、20日開催の金融政策決定会合後の議事要旨を公表した。それによると、1人の委員は実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れなどの措置を通じた強力な金融緩和について「消費者物価の前年比上昇率1%を達成するまでオープン・エンドとすることを対外公表文に明記することが考えられる」と述べた。


債券

債券先物は3カ月ぶり安値、円安・株高や増発懸念−2年入札結果順調
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MFKR636TTDS301.html

債券相場は続落。
円安進行や株高に加えて、新政権発足に伴う国債増発への懸念が売り手掛かりとなった。
追加の金融緩和と財政支出拡大を視野に入れながらの相場が形成されている。<先物>

東京先物市場で中心限月の2013年3月物は、3カ月ぶりの安値を付けた。下落が大きくなったのは、金利上昇に伴う、損失拡大を回避するヘッジ売りが膨らんだためか。

前日比5銭安の143円87銭で始まり、その後はじり安の展開が続いた。午後に株価が上げ幅を拡大したことで一段安、一時前日比34銭安の143円58銭まで下落。中心限月の日中取引ベースで9月19日以来の安値を記録。結局は26銭安の143円66銭で引けた。 <長期>

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の326回債利回りは同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.77%で始まり、その後は徐々に水準を切り上げ、午後2時半すぎには0.785%と11月1日以来の水準まで上昇した。足元は売りが優勢だが、利回りが0.8%に接近して徐々に押し目買いも見られる。

この日に実施された2年利付国債(324回債)の入札は順調だった。
最低落札価格は100円01銭(最高利回り0.094%)。
平均落札価格は100円01銭1厘(平均利回り0.094%)。
小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は1厘で前回から縮小。
投資家の需要の強さを示す応札倍率は9.73倍と前回の13.87倍を下回った。
応札倍率は前回からやや低下したものの、追加緩和期待を背景に需要が安定している。<超長期>

20年物の141回債利回りは3bp高い1.745%。
30年物の37回債利回りは2bp高い1.955%。

超長期ゾーンは増発リスクを警戒。
円安進行に伴って仕組債に絡むスワップ払い(債券売りに相当)も見られる。
年末接近で大方の投資家が買い手控えることが背景か。<為替の影響>

思ったよりも円安のスピードが速いことを受けて、債券市場では対応。
保有残高を落としたり、デュレーション(期間)を短くする動きが出ている。<財政の影響>

正予算規模については自民・公明両党の幹部が以前から10兆円としている。
これをそのまま真水規模と仮定すれば5兆円程度の国債増発が必要となる。
さらに13年度の予算編成方針で新規財源債や一般会計歳出の限度枠を撤廃する懸念。
そうなれば、債券市場が織り込む財政リスクプレミアム(金利上乗せ)に上昇圧力。


今日のつぶやき

必要に迫られてWebサービスを150個ほど分析していました。成功しているサービスの構造が似ているというか、共通項目が明らかになりました。そのうちどこかで共有するつもりです。

そういえば、火・金と土日祝日はブログ更新を怠る可能性が比較的高いのですが、月曜が振替休日だったために12/20(木)から本日12/26(水)まで全く更新していなかった…という怠慢。ほどほどに頑張ります。