03月19日のマーケット

2013年03月19日(火)のマーケット情報をまとめました。
先日のキプロスショックの金融市場への影響は限定的⇒株買い戻し+円売り。
日銀の新人事が明日から始動⇒円売り⇒債券は高値警戒感から売り。

経済指標

【株式】急反発
TOPIX:1045.89。前日比17.55ポイント(1.7%)高。
日経平均株価:1万2468円23銭。247円60銭(2%)高。

【為替】円安
USD/JPY:1ドル=95円43銭前後。前日の94円51銭より円安。
EUR/JPY:1ユーロ=123円46銭前後。前日の121円84銭より円安。

【債券】反落
先物価格:145円40銭。前日比5銭安。
長期金利:0.595%。前日比1bp上昇。

変動要因

キプロス反動】
・市場:(これまで)期待感による株高+円安=情報による変動があることを認識。
・市場:(昨日)キプロスショック⇒「欧州不安を周りが懸念すること」を懸念。
・指標:リスク回避による株安+円高が限定的だった。
 ⇒株式:輸出関連株への買い戻し=株高。
 ⇒為替:安心感から円売り=ユーロ高/円安。
 ⇒為替:ユーロは円以外に弱含み=ドル高/ユーロ安=ドル高/円安。

【金融政策】
・日銀人事:本日で白川総裁が退任+明日に黒田新総裁が就任。
・日銀政策:金融緩和(=債券買い+円売り)への積極姿勢を見せる。
 ⇒株式:含み益の期待で金融株を買い=株価上昇。
 ⇒為替:追加緩和期待で円売り=円安/外貨高。

【日本国債
・海外:キプロスリスクに応じて債券高。
・日本:リスク回避+金融緩和による債券高が続く。
・指標:長期金利が約10年ぶり低水準。
 ⇒債券:高値警戒感から売り=国債価格下落=利回り上昇。

※ただし、市場としては金利上昇時に押し目買いの構えが続く。

【個別要因】
・海運株:崎汽船が大型コンテナ船5隻を発注+上海発コンテナスポット運賃が値上げ。
・陸運株:JR各社のバリュエーション拡大余地:運輸収入+不動産価格に注目。

キプロスショックが周辺国に飛び火すればユーロ安/円高にトレンド変化となる。
※日本=双子の赤字財政赤字貿易赤字)で安全資産ではなくなってきたか。

つぶやき

個人的には「日本円はもともと安全資産ではない」という意見なのでブルームバーグの報道内容にやや疑問。リーマンショック以降において、安全資産と言えるのは、スイスフランだけだと考えています。なぜなら、スイスフランは金融緩和の増加と為替レートの下落が連動していない唯一の通貨だからです。日本の場合は、日銀の追加緩和が他国に比べて不十分だった(+震災による円需要の予測の)ために円高となったのであって、安全資産説は弱いんじゃないかなと。

したがって、金融緩和への積極姿勢を見せている日銀新人事に対してはユーロ高/円安に戻り、一方で追加緩和の取りやめが論点として注目され始めているFRBに対してはユーロ安/ドル高になっている、と解釈できるのではないでしょうか。他の外貨に関する金融政策を比べてみると、もしかしたらこの考えも誤っているかもしれませんが。

と言ってるうちに、またタイトル問題を考え損ねた…の巻。