03月21日のマーケット

2013年03月21日(木)のマーケット情報をまとめました。
米欧の懸念後退+日銀新人事への期待⇒株高+債券高。
一方で、貿易収支改善により円需要が増加⇒円高へ。

経済指標

【株式】連騰
TOPIX:1058.10。前営業日比12.21ポイント(1.2%)高。
日経平均株価:1万2635円69銭。同167円46銭(1.3%)高。

【為替】全面高
USD/JPY:1ドル=95円73銭。朝方の96円台前半から円高へ。
EUR/JPY:1ユーロ=123円81銭付近。

【債券】上昇
先物価格:145円57銭。前営業日比17銭高。
長期金利:0.58%。同1.5bp低下。約10年ぶりの低水準。

変動要因

【EU財政問題
キプロス議会:銀行預金課税法案を否決。
・ECB:既存ルールの範囲内での資金支援を表明。
・市場:懸念は弱まる。
 ⇒株式:リスクオンで株買い=株価上昇。

【日本経済】
財務省:貿易統計速報を発表。
・市場:貿易収支赤字が予想より小さい(=業績好調)と判断。
 ⇒為替:円買い=円高/外貨安。
 ⇒株式:素材関連株など株買い=株価上昇。

※他国が日本の商品を買うために外貨を売って日本円を買うことになる。逆に日本が他国の財を輸入するときは支払いのために外貨を買って円を売る。予想より(輸出−輸入)が大きいということは市場が円を買う⇒円高⇒自分も円を買う方がお得。

【米国金融政策】
FRB:金融緩和(債券買い+ドル売り)の継続を表明。
FRB:実態経済の回復を確認(⇒緩和の必要性は以前より小さい)。
・市場:表明された緩和の金額より実際は下がる(=ドル売りは弱い)のではないか?
 ⇒為替:ドル買い=ドル高/円安。

【日本金融政策】
・日銀:20日に新人事の就任。
・市場:就任会見での追加緩和(=債券買い+円売り)の言及に期待。
 ⇒債券:将来の日銀需要を見越して買い=債券価格上昇=利回り低下。
 ⇒株式:内需関連株、金融株に買い=株高。

今後のトレンド

//日銀新人事
if(就任会見で追加緩和への強い姿勢を見せる)
  {市場の更なる期待 ⇒ 円安・株高・債券高;}
else{市場の期待を損ねる ⇒ 円高・株安・債券安;}

//中央銀行
now = 日米欧で金融緩和を続ける姿勢⇒市場はリスクオン。
if(FRBが出口を示す){ドル買い⇒日本では円安・株高;}
if(ECBの引締||キプロス交渉の難航){ユーロ売り⇒日本では円高・株安;}
else{日銀の追加緩和の度合いに応じて対ドル・対ユーロで円が上下;}

//実態経済
now = 日本国内での目立った株安要因はなし+米国は改善。
if(EU圏の悪化が進む){ユーロ売り⇒日本では円高・株安;}
if(中国の不動産規制などが悪材料になる){輸出・素材系を中心に株安;}
else{日米の回復に合わせて株高へ;}

つぶやき

タイトルは「貿易収支の改善で円高へ!」みたいな感じでいいんすか。キプロスショックみたいな「明らかにこいつぁ事件だぜぇーーーッ!!」てな感じならタイトルも付けやすいのだが。